Keep it long, treasure it long.

空気のように軽いニットを求めて

インナーにニット、さらにアウターと、寒さをしのぐためにどうしても厚着をしてしまう冬。長く着ていると疲れを感じることもある冬の装いに、ひとつでも軽くて暖かいものがあれば大いに活躍してくれます。ニットに軽さを求めて作ったZUTTOのワッフル編みセーターは、糸と編み方にその秘密があります。

エアリースパンのワッフル編み

軽いニットを求めて作ったワッフル編みセーターは、エアリースパンという名の付いたウール素材を原料にしています。エアリースパンは糸の表面全体が繊維一本一本から成る、たくさんの微小なパイルに覆われており、芯糸層のまわりにパイル層が立体的に形成された構造をしています。糸の内部に多くの空気を含むことが、驚くほどの軽さとソフトな肌触りを作り出しているのです。

ウールの糸は糸芯の繊維と一体となって撚り込まれているため、着用した際に型崩れが少ない安定したパイル形式になっています。さらに糸がたっぷりと空気を含んでいることから、全体がふんわりとした着心地になり、その着心地が暖かさも作り出しています。

基盤となった五泉ニットの知恵

ワッフル編みセーターの製造を手がけたのは、五泉ニットのリーダー的存在であるニットメーカーです。五つの泉が豊かに湧き出る里と言われている五泉ニットの産地、新潟県五泉市は豊富な水資源を活用し、250年前から絹織物業が発展してきました。しかし、戦時下では企業整備による転業や大火により多くの織機を失い、絹織物業に大きな被害をもたらします。復興のため織物業を営んでいた人々はメリヤス製造業に着目し、転業が進んでいったことがのちに五泉をニットの町に変化させるきっかけとなりました。

昭和20年の大火から15年が経過した頃には、五泉は日本有数のメリヤス産地として確立し、ニット生産業界では「五泉は編機の見本市」と称されるようになります。海外の多彩な輸入機を導入したほか、染色工場も誕生し、染色から編み立ての工程がすべてひとつの町で完結出来るようになりました。

そんな歴史ある五泉ニットのニッターがこだわりのエアリースパンの糸を表面に凹凸面が表れるワッフル編みにしたワッフル編みセーター。ワッフル編みとすることで生地の厚みが増し、暖かさが生まれること、また伸縮性が出来るので着脱も着心地も快適で、見た目にも愛らしく、定番としての人気が高い編み方です。柔らかい印象を作るクルーネックで、どんなボトムスにも似合うので、まさに冬の定番になるセーターです。

長く着たいと思える洋服を求めて

日々移りゆくファッショントレンドの中で、次々に生み出される新しいデザインを身につけて、『これからはもっと、ずっと良いと思えるデザイン、愛着のもてる服を求めていきたい』という思いに辿り着く方も多いと思います。そんな方々にも満足していただけるものを目指して 、ZUTTOのオリジナルウエアを製作しています。
トレンドの中でも長く続く時代感を見極めながら、着用時の見え方・着心地・着こなしやすさ、気候などに対応する過ごしやすさなどを熟慮。生地、パターン、一つ一つの仕様の工夫（素材・色柄・シルエット・ネックやアームの開き・ステッチ・付属使いなどなど）を、それぞれのもの作りのプロの方々と沢山相談して、持つこと、身につけることが嬉しくなるようなアイテムをご提案します。