お家で晩酌というと、賑やかに家族で飲んだり、一人でしみじみ嗜んだりというのが今までの当たり前だったところ、オンライン飲み会といった家飲みの形も増え、お家でお酒を楽しむ幅はどんどん広がっています。そんな楽しみの中で、長く大切に使える少しこだわったものといえば、酒器。
年代性別問わずギフトの定番品である酒器は、異動・送別のお祝いやバレンタインギフトのようなシーズンイベントから、結婚祝いに誕生日といった人それぞれの大切な日に送って喜ばれるアイテムの一つです。とはいえ、酒器には色も形も素材も様々。美味しく飲める酒器を選ぶなら、味わいに強い影響のある『素材』には特に注目 です。
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今回は、素材が肝心な理由と、職人技が光る酒器たちをそれぞれの特徴とご紹介します。お酒の楽しみをいっときのものではなく、長くいつまでも続くものに変えてくれる酒器たちを揃えました。
目次
◆ ビールが好きな方へ
◆ 日本酒が好きな方へ
◆ ワインが好きな方へ
美味しいお酒をもっと美味しく、手頃なお酒をワンランク上に高める酒器。その力には、例えばこんなものがあります。
・口当たりが変わる
素材の違いは口当たりや味わいに強く影響し、中には感覚的なものだけではなく、科学的な作用が働いて味わいが変化するものも。失敗した…と思えるお酒も口当たりがまろやかになって飲みやすくなるなどの効果も期待できるのです。
・香りや味わいが引き立つ
形が違えば、香りの広がりも変わります。縁が広いもの・口が大きなものは香りを濃厚に楽しめ、縁が狭まっているもの・お猪口サイズのものは香り控えめに飲みやすくなります。
・目で楽しみ、話に花が咲く
職人が手間暇かけて作った酒器は、細かなところまで見て触れてうっとりするような出来栄え。そのこだわりの良さは質だけでなく、話題のネタになったり、ちょっとした自慢や自信になったりと、ただの器というだけではない魅力が詰まっています。飲まない時には、棚に飾っているだけでも様になります。
口当たりをまろやかに変える、錫のビアカップセット。
日本製
グラス満水時約260ml(※ZUTTO調べ)
錫のビアカップ、革のスリーブとコースターの便利な3点セットです。飲み口内側には細かい凹凸がつけられており、ビールを注ぐとクリーミーに泡立ちます。
錫は熱伝統率が非常に高く、ビールのような冷えたものを注ぐとすぐに器ごと冷え、グラスを冷蔵庫に入れておかなくてもキンキンの状態で味わうことができます。同時に温かいものを入れると器ごと熱くなってしまいますが、こちらはレザーのスリーブとコースターが付いているので温かいものを入れても持てるのが嬉しいところ。火傷するようなアツアツのものを入れると口が火傷してしまうので、ほどほどの温かさで注いでくださいね。白樺の木のような凛とした見た目にも高級感があるビアカップセットです。
◇ 素材がお酒に与える力
お酒の成分には「フーゼル油」が含まれています。このフーゼル油はアルコール醸造する時にできる成分でお酒の個性ともいえますが、その風味が苦手な方もいたり、多すぎると雑味に変わってしまうのだそう。
錫は、化学物質と反応しやすい特性を持ち、このフーゼル油を溶かす力を持っているとされています。つまり、錫に注いだお酒からは雑味が程よく抜け、まろやかな味わいになるということ。錫のグラスに入れて飲むと、苦手な部分が軽減されるので、失敗したと思ったお酒も飲みやすくなり、飲めるお酒の幅が広がります。金属特有の香りや味もないので、お酒好きなら持っていて損がない素材といえる錫です。
冷たいお酒をより冷たく味わえる、銅のタンブラー。
日本製・約360ml(※ZUTTO調べ)
ビールやカクテルに最適なタンブラー。
銅も錫同様に熱伝導に優れているので、冷たい飲み物をより冷たくクリアに味わうことが出来るのも特徴のひとつです。注いだ先からグラスが冷え、キンキンでクリアなビールを楽しめます。銅ならではの色味を利用した高級感のあるデザインもまたこのタンブラーの良さで、一つ一つが独特の表情を持ちます。
縁を見てわかる通り、薄くて非常に軽いタンブラーです。倒したり落としても割れないので寿命が長く、大切にすることでいつまでもご愛用いただけます。薄さと熱伝導率からグラスに水滴がつく様が、見た目からも美味しそうに見せてくれますよ。もちろん、お酒でなくてもアイスコーヒーや冷えたお茶を注ぐのにもおすすめです。
ぬくもりがある、優しい口当たりの木のビアマグ。
日本製・約330ml(※ZUTTO調べ)
キンと冷えたビールを注いでも、持った時に冷たくなりすぎず優しい口当たりを楽しめるのは木のビアマグならでは。温もりあるデザインと手触りで、寒い季節にお酒を飲む時にはこれ以上のものはありません。
また、木は香りのある素材ですので、お酒の風味もどこか雰囲気が変わります。臭みが取れて飲みやすくなる場合も。こちらのビアマグは縁が外に向かって柔らかくカーブしていて、口に含みやすいのも特徴です。
丁寧な仕上げでざらつきはなく、すべすべするんとしてとても滑らか。一口飲むとまた口に含みたくなるほど、心地いい飲み心地です。軽くて丈夫なので、ビール以外にもジュースやお茶のコップとしても家族みんなの毎日の食卓にお使いいただけます。
繊細な味わいを堪能する、ガラスの酒器。
日本製・約70ml(※ZUTTO調べ)
ガラスは素材の特性上お酒の味への影響がありません。そのため、繊細な香りやシャープな味わいを損なわず、本来の味をしっかり味わいたい方へおすすめです。味へのこだわりが強い方は手放せない存在となりそうです。
日本製・約80ml(※ZUTTO調べ)
ため息が出るほどの匠の技を感じさせる、見ていて飽きない江戸切子のぐい呑み。手で触れて、眺めて、何だかコレクションしたくなるほど心をくすぐるバリエーションが江戸切子にはあります。明るい色使いがギフト向きで、自信を持ってお祝いに贈ることができる華やかな器です。日本酒の繊細な味わいを逃すことなくダイレクトに味わうことができます。
作業工程が手作りなこともあり、高度の伝統的技術によるものなので、その習得には長い長い年月が必要となります。繊細なカットをする切子の仕事は、基本的な技術を目と手が覚えるまでに最低10年かかると言われているほどです。
片口からぐい呑みへ移し替えて生まれる、良い効果
日本製
片口:約210ml
ぐい呑み:約80ml(※ZUTTO調べ)
片口ひとつ、ぐい呑みがふたつ付いたセット。
きりりと冷やした酒を片口へと移す時間。ボトルからそのままグラスへ注ぐのではなく片口へと移し替える、この一手間でお酒が空気と混ざり合いさらに美味しくなるのだそう。香りの揮発が良いので、日本酒のふくよかな香りを堪能できます。片口は一合(180ml)がちょうど良い大きさです。
◇ 日本酒を片口に注ぐ効果
・空気に触れさせることで、日本酒の味がふくよかでまろやかになります。
・移し替えることで温度が少し上がり、甘みと香りが引き立ちます。
・飲みたい分注いでおくことで、飲まない分の劣化を防ぎます。
・深酒防止になります。
お酒を開封して空気に触れさせることで酸化がはじまります。酸化はうまく活用すると、旨味や香味を引き立てて穏やかさが生まれるのだそう。片口に一度注いでぐい呑みに注ぐと、お酒と空気がほどよく混ざって美味しく飲める効果があります。同時に、冷蔵庫から出したてのお酒は移し替えることで温度が少し上がって甘みや香りが引き立ちます。飲む分だけ片口に注いで、飲まない分は冷蔵庫にしまっておくと、開けた日本酒の熟成が過度に進むのを防ぎながら、美味しくお酒が楽しめますね。
ワインの種類とグラスの関係
スロバキア製
白:約340ml
ブルゴーニュ:約680ml(※ZUTTO調べ)
グラスの大きさは、ワインの適温に関係して決まっており、サイズが大きいほど空気に触れる面積が多いので、繊細で華やかな香りと滑らかな口当たりを堪能したいワイン向き。小さいグラスは、ワインをできるだけ空気に触れさずに冷えた状態でフレッシュな香りとドライな味わいを楽しみたい場合に適しています。
そのため、冷やして飲む白ワインのグラスは、赤ワイン用より小さく、小さなグラスにこまめに注いで適温をキープして味わうようになっています。あのワイン好きさんに見られるグラスでクルクル回す仕草は、ボリュームのあるグラスで香りを楽しみたいブルゴーニュでおこなわれているのが多いと思われます。
こちらはワインを適したサイズで飲めるグラス。付けられたラインは、デザイナーの好奇心と願望だけでなく、同量のワインを注ぐ目安にもなるという優れもの。ワインを注ぐとラインがくっきりと浮かび上がって素敵な晩酌を楽しめます。
和洋、どちらに馴染む木のワイングラス
日本製・約60ml(※ZUTTO調べ)
ワインだけでなく日本酒などにも使える小さなサイズ。薄く、繊細な作りで見ても触れても高級感があります。仕上げにナノグラスコーディングというクリア加工を施していることで滑らかな手触りが生まれ、さらに食器洗浄機の使用が可能になりました。小さいサイズから洗いやすく、ワインのステインや色の濃いものを入れても色移りの心配がなく、安心して飲むことができます。木ならではの風合いで、和洋どちらの料理にも馴染むデザインです。
ワインを長く美味しく飲むための道具
竹製で軽くて丈夫で扱いやすいワインクーラーは、食卓に馴染む自然な雰囲気です。ワインがちょうど一本入るサイズ。竹の熱伝導率の低さを利用して、室温をワインに伝えにくくしてくれます。「なくてもよいけれど、あると嬉しい」というものはやはり、贈り物に喜ばれます。
レンジOKで熱燗も楽しめる徳利
末広がりの瓢箪のように縁起の良い形の徳利。持ち手がついていて、冷たくても温かくても持ちやすいというのが嬉しいポイント。傾けると細い口からトクトクと日本酒が注がれ、趣深い器です。
幻の技法で作られた酒器
重要無形文化財として指定されている、ジャッパン吹きという技法で作られた酒器。こちらも電子レンジOKで、熱燗を作るための器としても使えるかんびんです。直火はNGなのでご注意ください。
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