子どもから大人まで、仕事や勉強の合間の楽しいひとときであるお昼ごはんの時間。慣れない新しい環境や、体調を崩しがちな季節の変わり目でも、いつもと変わらないお弁当があるとほっと気持ちも落ち着きます。
そんなお昼の時間を共に過ごすお弁当箱ですが、種類や大きさは様々で、自分にぴったりのひとつに出会うのは意外と難しかったりします。また、日常的に使う人にはできるだけストレスなくお手入れできるものを、休日のお出かけなどたまに使う人には作ったり盛りつけたりする楽しみを見出せるものを、と使うシチュエーションによっても最適なお弁当箱は変わってきます。
今回はZUTTOで人気の8つのお弁当箱を選んで、実際にご飯やおかずを詰めてみました。大きさや素材選びの参考にしていただき、これから長く一緒に過ごす素敵なお弁当箱と出会っていただけたら嬉しいです。
【木・竹】
なめらかな手触りや木目が美しいが魅力の木や竹のお弁当箱。お弁当を盛りつけた時の雰囲気がよくなるのも天然の素材だからこそです。漆やウレタン塗装で仕上げられているものも多いので、お手入れも意外と簡単です。
メリット
・軽量であること。
・調湿機能があり食材やご飯からの水分を程よく吸収してくれるので、食べるときにベチャッとしにくい。
デメリット
・作りの特性上、蓋と本体の密閉度が低いので汁気のあるものを入れた時には漏れやすい。
こんな人におすすめ
・電子レンジでお弁当を温め直すことができない方
・お弁当の盛り付けを楽しみたい方
【ステンレス、アルミ】
どこか懐かしさも感じられるステンレスやアルミ素材のお弁当箱。普遍的なデザインは飽きが来ず、誰にでも使いやすいお弁当箱です。
メリット
・匂い移りがしにくく、油も落ちやすい。
・パッキンや留め具が付いているものも多く、移動時に漏れにくい。
・食洗機を使用できるので、毎日のお手入れが簡単。
デメリット
・ステンレス製はやや重い。
・ステンレス製は錆びてしまうため、アルミカップやアルミホイルを使用できない。
こんな人におすすめ
・電車や自転車などを利用して通勤している方
・食洗機を利用している方
【プラスチック】
軽くて丈夫、色柄が豊富なのもプラスチック製の特徴です。割れたり凹んだり、破損しにくいので小さなお子さんでも取り扱いが簡単です。
メリット
・電子レンジにそのままかけて温められるものが多い。
・手頃な価格と豊富な色柄がある。
デメリット
・匂いや色が移りやすく、長期使用には向いていない
こんな人におすすめ
・小さなお子さん向けのお弁当箱に
・いつも電子レンジでお弁当を温める方
今回は素材や大きさの異なる7つのお弁当箱をピックアップして、実際におかずやご飯を詰めてみました。詰めてみるとそれぞれのお弁当箱のさらに良い点も見えてきました。
サイズ:幅18×奥行き11×高さ5(cm)
容量:500ml
素材:秋田杉+ウレタン塗装
重量:約83g
サイズ:幅19×奥行き12×高さ6(cm)
容量:650ml
素材:秋田杉+ウレタン塗装
重量:約110g
サイズ:幅約20×奥行き7×高さ9(cm)
容量:900ml (上段450ml+下段450ml)
素材:桐+拭き漆
重量:約125g
サイズ:幅約10.5×奥行き15×高さ5.5(cm)
容量:450ml
素材:竹集成材+ポリウレタン樹脂塗料
重量:約181g
サイズ:幅13×奥行き11.5×高さ4.7(cm)
容量:360ml
素材:18-8ステンレススチール
重量:約208g
※食洗機使用可能
サイズ:幅16×奥行き13.4×高さ5(cm)
容量:670ml
素材:18-8ステンレススチール
重量:約292g
※食洗機使用可能
サイズ:幅約20×奥行き15×高さ6.5(cm)
容量:1l
素材:ステンレススチール
重量:約340g
※食洗機使用可能
サイズ:幅約18.7×奥行き9×高さ5.1(cm)
容量:450ml
素材:天然木(側板ヒバ/底板シナ合板)、本漆手塗り
重量:約127g
まずはいつもの自分の量に合わせられるよう、実際にお茶碗一杯分(150g)のご飯を入れてみました。
「容量」の表記だとなかなかピンと来ないのですが、同じ量のご飯を入れて見ると自分が普段食べる量からおおよそイメージできますね。以下に大きさの順で並べてみました。
↑たっぷり入る
07(Black+Blum/ ステンレススチールランチボックス)
お茶碗1杯分入れても、お弁当箱の半分以下になるくらいの大きさです。
お茶碗1杯で、お弁当箱の2/3以上が埋まるくらいです。
↓少なめ
次に、実際におかずを詰めてみました。
今回は以下のような定番のおかずを詰めてみます。
それぞれ詰めてみたところです。
・07(Black+Blum/ ステンレススチールランチボックス)や、06(工房アイザワ/ 角型ランチボックス(中))は準備したおかずが全て入ってしまうたっぷり容量でした。
・お昼ご飯が少なめの方やお子さんのお弁当箱には、05(工房アイザワ/ 角型ランチボックス(小))や04(公長齋小菅 / 一段弁当箱)、08(漆琳堂 / 長手小判のお弁当箱)がおすすめです。
詰めてみて感じるのは、「深さ」がポイントになるということ。
深いものは、唐揚げのようなゴロッとしたものも気にせずポンポン入れられますが、その分ある程度高さがないとスカスカした印象になってしまうので、重ねて入れる工夫が必要です。ただ重ねることで、お弁当に立体感が出て見た目にも綺麗になります。
一方浅いものは、今回の唐揚げのよう厚みのあるものは、ある程度サイズを選んだりカットしたりする手間が出て来ますが、重ねずに並べて詰めていけば良いので詰める作業はスムーズでした。
以下は深さの順に並べてみました。
↑深め
07(Black+Blum/ ステンレススチールランチボックス):約5cm
02(大館工芸社 / 小判弁当(中)):約4.8cm
06(工房アイザワ/ 角型ランチボックス(中)):約4.5cm
01(大館工芸社 / 小判弁当(小)):約4cm
03(山一 / 弁当箱 桐二段):約4cm
04(公長齋小菅 / 一段弁当箱):約3.5cm
↓浅め
それぞれのお弁当箱を実際に使ってみて、さらなるおすすめポイントが見えてきました。
楕円形が想像していた以上に綺麗に盛り付けられる形でした。ただ順番に詰めていっても様になりますし、ご飯を斜めに配置したりちょっとした並べ方の工夫でまた違う雰囲気になります。盛り付けを楽しみたい方におすすめです。
上:新品、下:スタッフ愛用3年
また、経年変化して色味が変わっていくのもこのお弁当箱の特徴です。使うほどに色が濃く落ち着いた印象になっていきます。
上下で900mlというたっぷり容量でありながら、とにかく軽いお弁当箱です。一段にご飯だけだと少しスカスカになってしまうかな?と思ったのですが、実際にお茶碗一杯を入れると高さに余裕があるので、例えば焼き魚を乗せたり焼肉丼にしたり、ご飯のアレンジも楽しめそうです。
また二段ではもちろん、一段でも使えるのがこのお弁当箱の特徴です。少しだけにしたい時には1段でもいいですね。ただし、1段で使う際には付属のバンドでは少しバンドが緩くなるので、別のもので留めるのが安心です。
さらりとした手触りで、今回比べた中で一番ご飯がつきにくく落としやすいと感じました。仕切りもきちんとついているので、ご飯とおかずを混ぜたくないという方にもいいですね。
蓋が重なる位置にちょうどラインがあるので、中身が潰れないように詰められます。
匂い移りしにくい素材とパッキン付きの作りなので中身を選ばず入れられる安心感がありました。
洗う際パッキンの取り外しもスムーズで洗いやすかったです。またパッキンが外れていると留め具が留められないので、パッキンをつけ忘れて漏れてしまった!ということがないのもありがたいポイントです。
07(Black+Blum/ ステンレススチールランチボックス)
真空状態になるというのが、他のお弁当箱にないこのお弁当箱の最大の特徴で、それによりパスタなど汁気の多いものも気軽に入れられます。
前日の夕飯の残りを、色々考えずに翌日のお昼にできるというのは慌ただしい朝の時間にとても嬉しい仕様です。丈夫なステンレス製+真空の構造で重さはありますが、傾きなどを気にせず持ち運びたい方には心強いお弁当箱です。
また、底面と側面の境目はRがついた緩やかな形状になっているので、隅々まで洗いやすいというのもポイントです。
三角おにぎりがちょうど2つ入る大きさで、漆のお弁当箱だけあって、おかずがなくてプチトマトとブロッコリーを添えただけで、お弁当感が出て少し見栄えもしている気がします。
▽まだまだあります、ZUTTOのお弁当箱