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素材のお手入れ事典「ステンレス」

 

素材のお手入れ事典「ステンレス」

 

目次)

・ステンレスとは

・素材について

・ステンレス素材の扱い方

困ったときには

包丁の研ぎ方

・ステンレスの調理道具ブランド一覧

 

 

 

 

ステンレスとは


 

ステンレスはサビに強く水回りの調理道具に適しています。

 

ステンレスの名前には「錆びにくい」という意味が含まれているそうで、その名の通りサビに強くお手入れが簡単なため、水回り用品によく使われる素材です。主な成分は、鉄やニッケルなどの合金で、プラスチック製品のように劣化しないため、長く使える道具選びの素材としてはおすすめです。その錆びない特徴を活かし、酸にも強いことから、キッチン鋏、包丁、レモン搾り器、ピーラー、おろし金、保存容器、やかん、お弁当箱、ボウル、水切りざるなどキッチン道具には、ステンレス製のものが多くあります。

 

 

 

 

素材について


 

どんな素材にもその良し悪しがありますが、ステンレス素材のいいところと難しいところをあげてみるとこのようなことがあります。

 

◉利点

 

❶耐食性が高く錆に強い。

❷耐熱性が高く、500℃程度までは性質に影響がないと言われている。(身近な水筒や魔法瓶の内側の素材にも使われています。)

❸強度があって簡単には壊れません。

 

▲欠点

 

❶加工軟化の性質を持ち、一度曲がると再加工しにくい。

❷熱が均等に伝わりにくく、焦げ付きやすい。

 

鍋が焦げやすいことは難点ですが、例えば、煮込む前に炒めものをする際には、別フライパンなどで調理してからステンレス鍋に入れるちょっとした一手間で焦げないように工夫できます。

 

 

 

 

 

ステンレス素材の扱い方


 

使い始めに

 

製造上、表面には鉄粉などの細かい汚れが付着していることがあります。調理道具は、食器用洗剤をつけてスポンジで十分に洗い、すすぐと安全です。また、米のとぎ汁やくず野菜を入れて煮立たせるか、水に酢を入れて沸騰させることで、より細かい汚れを取り除くことができます。

 

やってはいけないこと

・ステンレス素材では焼く、炒めることは焦げの原因になりますのでお控えください。例えば、炒めてから煮込むカレーやシチューの下ごしらえはフライパンで行ってからステンレス鍋に移して煮込むのがおすすめです。

・種類の違う金属素材の調理ベラや容器と接触させながら保管すると、その面が錆びになる場合があります。

 

使い終わったら

・特に難しいお手入れ方法はありませんが、食べ物や油物を長時間入れっぱなしにすると、稀にサビが発生することがあります

・硬すぎるスポンジやスチールたわしは傷が付きますのでやりすぎにご注意ください。

・水気が原因で錆びることがあるため、しっかり乾かして保管しておいてください。

 

 

 

 

 

困ったときには


 

ステンレスのお手入れには酢やクエン酸、重曹、クリームクレンザーが便利です。

 

◆焦がしてしまったら

1.まずはお湯に浸して焦げつきを柔らかくします。
2.鍋を10分程度放置してからスポンジでこすります。
3.スポンジで焦げ付きが落ちない場合は、表面を傷つけにくい木や竹製のヘラなどでこすってみましょう。
4.金属製の固いものは傷がつくため使用しないでください。

 

◆お湯やヘラなどで擦っても取れない場合には

鍋にぬるま湯を張り、食酢またはクエン酸を大さじ2程度加えてしばらく置きます。 1時間程度置いてから鍋の中の水を捨て洗い落とします。 それでも落ちない頑固な焦げ付きはとろ火で15分程度加熱し、その後半日程度置いて様子をみましょう。

 

◆本当にしつこい焦げつきには

通常のスポンジより硬く、表面がゴワゴワしているナイロン製のたわしを使ってください。鍋表面に傷がつくことがありますので、多少の傷は使用上問題はありませんが、最小限の大きさで少しずつ行うことをおすすめします。

 

◆錆びがついてしまったら

スポンジにクリームクレンザーをつけてサビ部分をこすります。重曹やメラミンスポンジでも代用ができます。

 

鍋の汚れ落としにはクリームクレンザーや酢を使いましょう

 

◆赤い斑点ができた場合

赤い斑点は、水分に含まれる鉄分などが付着したものです。食酢を10%程度入れたぬるま湯を本体に入れて30分放置した後、柔らかいスポンジなどで内びんの内側をよく洗ってください。

 

◆やかんに白くザラザラしたものが付着した場合

水に含まれるカルシウムなどが付着したものです。クエン酸を1~2%程度入れたぬるま湯を本体に入れて3時間分放置した後柔らかいスポンジなどで内びんの内側をよく洗ってください。

 

やかんのお手入れにはクエン酸とお湯を使いましょう

 

◆虹色に変色した場合

クエン酸または食酢を入れて、鍋の場合は沸騰させてください。水筒の場合は、熱湯を入れてしばらく放置しておくと、虹色部分が綺麗になります。

 

虹色に変色したもののお手入れには酢やクエン酸です。

 

 

 

 

包丁の研ぎ方


 

ステンレス素材の調理道具の中でも、定期的にお手入れが必要なものは包丁で、砥石やシャープナーを持っていると便利です。包丁の切れ味が悪いと余計な力を入れて怪我をしがちです。また、切れ味がいいと、調理もスムーズで、食材の組織を壊さず、玉ねぎを切っても目がしみにくくなったりと良いのでお手入れはおすすめです。

 

1.砥石を準備します。砥石は10~20分くらい水につけておきましょう。

 

砥石は10~20分くらい水につけておきましょう。


2.砥石は焼き物であることから気泡が出てきますので、その気泡がおさまったら、砥石台に砥石をセットします。下に布巾などを敷くと滑らず安全です。

 

砥石は焼き物であることから気泡が出てきます。

 
3.包丁研ぎは、利き手の中指・薬指・小指の3本でハンドルを握り、ステンレス部分には、人差し指は峰、親指はあごにそえます。

 

利き手の中指・薬指・小指の3本でハンドルを握り、ステンレス部分には、人差し指は峰、親指はあごにそえます。


4.砥石を縦に置いたら、まず、包丁を置く角度を決めます。 刃の角度を砥石に対して45~60度くらいの斜めにのせ、砥石と包丁の間に小指の先が挟まるくらいの角度が良いです。

 

刃の角度を砥石に対して45~60度くらいの斜めにのせます。

 

砥石と包丁の間に小指の先が挟まるくらいの角度が良いです。


5.刃を砥石に押し当てながら上から順に研いでいきます。砥石の中心を、縦幅いっぱいに大きなストロークで往復させ、先端から下まで、3分の1ずつくらいに分けながら研いでいきます。

 

1cmくらいずつずらしながら研ぐのがおすすめです。


6.刃先と砥石の角度が変わらないように注意して、1cmくらいずつずらしながら研ぐのがおすすめです。
7.研いでいくと、刃の先端が削れ、金属が反り返ってひっかかり部分が出てきます。これが出てきたら、上手に研げているという証拠です。
8.砥石は常に水で潤わせながら研ぎ、 砥石で包丁を研いでいると黒い研ぎ汁が出てきますが、洗い流さないようにしてください。黒い研ぎ汁は、包丁を滑らかに研ぐサポートをしてくれるため、捨てたり拭いたりせずにそのまま包丁を研ぎ続けてください。

 

黒い研ぎ汁は、包丁を滑らかに研ぐサポートをしてくれるため、捨てたり拭いたりせずにそのまま包丁を研ぎ続けてください。


9.反対側も研いだら、クレンザーをつけてよく洗い流しておわりです。包丁研ぎはどこまで行うか具体的な基準はありませんが、トマトなど柔らかい食材を切ってみて確認してください。
10.乾いたタオルで柄を含めてよく拭いて、湿気の少ないところで保管しましょう。

 

乾いたタオルで柄を含めてよく拭いてください。

 

 

 

 

 

ステンレスの調理道具ブランド一覧


庖丁工房タダフサの商品一覧

庖丁工房タダフサ

鍛冶の町・新潟県三条市で誕生したブランド。座右の銘は「温故知新」だという庖丁工房タダフサは、今までの庖丁における、専門的で種類が多く分かりにくいことや、家庭で使いたくなるような魅力的な庖丁が少ないことを解決したブランドと言えます。パンの切り口が滑らかになるパン切り庖丁や日常使いにぴったりな万能庖丁など、親しみやすいラインナップと丁寧なものづくりが特徴で、長く愛用出来る庖丁を作り、三条の鍛冶の技を後世に伝承し、存続させ続けること。庖丁工房タダフサは1本1本の庖丁にそんな願いを込めたものづくりを行っています。

 

conte(コンテ)の商品一覧

conte(コンテ)

1977年に新潟県燕市で創業した、一菱金属株式会社が、ボウルの開発をきっかけにスタートした自社ブランドで、派手さはないけれど、毎日の調理に欠かせなくなる使い心地を目指して始まりました。分業制の燕三条では、工場から工場へ、一つの作業が終わるとコンテナと呼ばれる通い函で次の工程のために運ばれて行くので、その象徴とも言えるコンテナ(container)と、長く使われ続ける(continue)道具でありたいとの願いを込めた名前です。バトンリレーのように作業が受け継がれ出来上がった、新しい台所道具たちです。

 

播州刃物の商品一覧

 

播州刃物

現在の兵庫県南西部「播州」に昔から根付く金物産業は、刀の鍛造が元々の始まりだと言われています。
日本刀の遺伝子を持つ播州刃物の産業の起こりは、日用品としての髭剃りから始まりました。世界に通用する切味と耐久性を誇り、約250年以上も前から兵庫県の播州地域に根付いた歴史ある播州刃物。地域産業を地方のブランドとしてだけでなく、世界に広げていこうという思いで、シーラカンス食堂と小野金物卸商業組合が新しいデザインを完成させ、世界を目指したブランドが播州刃物です。

工房アイザワの商品一覧

工房アイザワ

日本一のステンレス加工産地、新潟県燕市にある工房アイザワは、大正11年に創業しました。道具としての使い易さを追求する事で、丈夫なステンレス製品を長く使ってもらいたいと、良質で丁寧なものづくりを行っています。ものづくりに時間がかかっても、その職人による手作業を大事にしている工房アイザワの、その真摯なものづくり、技術は、日本の伝統工芸を生かした道具として高く評価されています。

OPAの商品一覧

OPA(オパ)

1940年代から近代化が一気に進んだフィンランドに家庭用の炊飯器や鍋など日常生活に必要なステンレス製品を普及させたブランドです。 1970年代には、Time Sarpanevaなど優れたデザイナーを起用し、OPA(オパ)の顔ともなっているケトルが誕生、フィンランドデザインを牽引する会社となりました。2019年、創業90周年を迎えるOPA (オパ)は、普遍的なデザインの生活用品を作り続けています。

投稿者: ZUTTO編集部 日時: 2023年04月28日 13:31 | permalink

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