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素材のお手入れ事典「傘(雨傘)」

 

目次)

・傘(雨傘)の生地種類について

・傘の使い方

・傘のお手入れ方法

・撥水(または防水)が落ちてきた時の見極め方と対処方法

使用後の保管方法

 


 

雨傘は防水加工した生地やビニール生地でできているものが多くあります。また、UVカット加工が施された晴雨兼用傘は、雨傘と比べると耐水性は弱い傾向にありますが、ちょっとの雨や突然の雨にも便利です。

 

傘は、複数本持ってローテーションをして使用することで、1本の傘への負担が減りますので、適切な傘を選び、天候に応じて使い分けて長く愛用ください。

 

傘(雨傘)について

 

 

傘(雨傘)の生地種類について


 

雨傘の生地は、ポリエステル生地が一般的ですが、晴雨兼用傘の生地は綿・絹・麻に撥水加工が施されたものなども使用されていて、それぞれ特長が異なります。

 

◉雨傘生地

 

FOX UMBRELLAS(フォックス アンブレラズ)の メンズ長傘 木目/Black
メンズ長傘 木目/Black

 

・雨傘は耐水性高い防水機能を持つ生地で作られています。

・空気を通さない特性があるため、使用後はしっかりと乾かさないと匂いが籠る場合があります。

・長時間、雨の中を歩く場合や大雨の時に適しています。

 

 

◉晴雨兼用生地

 

KOMIYA(コミヤ)の晴雨兼用折りたたみ傘 ストライプ オーガニックシェード(ブルー)
晴雨兼用折りたたみ傘 ストライプ オーガニックシェード(ブルー)

 

・雨傘と日傘の両方の機能を持ち、撥水(または防水)加工とUVカット加工が施されています。

・大雨の場合、生地の縫い目などから浸透する可能性があります。

・晴れた日には日傘として、雨の日には雨傘として使用できるため、重宝されています。

 

 

傘の使い方


 

◆使い始めに

まず、ハンドル(持ち手)部分のビニールパックは、水が入ると劣化の原因になるため、必ず剥がしてご使用ください。フィルムを外さず、そのまま使用するとカビや傷みが発生することがあります。

 

手元(持ち手)のビニールパックは必ず外してご使用ください。

▲カビや傷みの発生例(フィルムを外さない時に発生することがあります)

 

 

◆使用中の注意

濡れた傘の生地を手で持ったり擦ったりすると、手の垢や脂が生地に付着し撥水(または防水)効果が弱まります。

ハンドクリームを塗った後や手に油分が多いと同様に弱まるため、なるべく多く触らないように気をつけましょう。

 

◆傘の閉じ方・綺麗なたたみ方

閉じる際、水滴を落とすことが大切です。傘は、くるくると左右にする振るより開閉する時のように前後の力には強いため、斜め下に向けて、傘を軽く開いたり閉じたりを複数回繰り返して水滴を払うようにしてください。(※地面に打ち付けて水切りをしたりするのは避けてください。)

 

帰宅したら、しっかりと乾かしてから畳んでください。濡れたまま長時間放置すると、シワが入ってしまったり、臭いがついてしまう可能性があります。 乾いた後は、生地を強く引っ張らないようにしながら、傘本体を徐々に倒して、ゆっくり回し、ネームバンドを使って生地にあまり触れずに束ねるのがおすすめです。

 

 

傘のお手入れ方法


 

水で汚れを洗い流す

 

雨には空気中の塵やほこりなどの汚れが含まれているため、汚れが蓄積する前に、お手入れは、水で汚れを洗い流すことから始めます。庭先やお風呂場で汚れを洗い流したあとは、下に向けて傘の開閉を繰り返し、しっかりと水を切って乾燥させます。

 

使用後は汚れを水で洗い流してください。

 

<水洗いができない場合>

水洗いができない場合には、乾いた柔らかいタオルで傘表面や金属部分を拭いてから、開いた状態で乾かしてください。

 

乾いた柔らかいタオルで傘表面や金属部分を拭いて乾かします。

 

 

<汚れがひどい時>

 

たたき洗い

 

全体の汚れを軽く流し、水(またはぬるま湯)に中性洗剤を入れ10倍程度に薄め泡立て、スポンジやタオルなどに染み込ませ、汚れのひどい箇所に擦らずポンポンと優しく「たたき洗い」をしてください。その後は、しっかりと洗い流し、陰干しで十分に乾かしてください。

 

 

汚れがひどい場合には、ぜんざいをタオルに染み込ませ「ポンポン」とたたき洗いをしてください。

 

 

 

撥水(または防水)が落ちてきた時の対処方法


 

生地の汚れが劣化がひどくなる状態は、撥水(または防水)効果が弱まっている場合があるため、お手入れ後、市販の防水スプレーを使ったりドライヤーで温めて効果を甦らせることも長く使うための方法です。

 

防水スプレーを使用する

 

<手順>

1.使用方法は、必ず製品に記載の内容をご確認ください。

2.水で傘表面に付着しているゴミや汚れを水で洗い流し、完全に乾かします。 (※洗剤は使用しないでください。)

3.マスクを着用し、換気を行いながら、火の気のないところで注意しながら使用します。

4.生地とスプレーの相性によっては、シミになる恐れがあるため、必ず目立たないところで試してください。

5.生地から約20〜30cm以上離して、生地全体が濡れるまで防水スプレーを吹きかけます。

6.スプレー後は、シミにならないよう溜まってしまった余分な液は拭き取って、風通しの良い日陰でしっかりと乾かしてください。

 

生地から約20〜30cmほど離して、撥水(防水)スプレーを吹きかけます。

▲溜まってしまった余分な液は拭き取りましょう。

撥水の比較

 

 

▲約25分乾かし、同じように水をかけると、生地に染みていた部分も水の玉になり傘表面を転がっていきます。しっかりと撥水していることが確認できました。

 

なお、防水スプレーには様々な種類がありますので、成分や素材が製品に適しているかどうか、注意事項などをよく確認してご使用してください。

 

<防水スプレーの種類>

【フッ素系】靴や衣類などの布物に使用できます。シリコン系と比べると防水効果の持続性は短いため、定期的にコーティングが必要です。

【シリコン系】革製品に使用できます。エナメルやゴム、ドライクリーニングができない素材にはご使用できません。

【自然派系】スムースレザーの他、スエードやヌバックなどの起毛皮革にも使用できます。シリコンやフッ素などの化学物質は使用しない自然派防水スプレーが多いです。

 

 

ドライヤーを使用する

 

撥水効果は、ドライヤーを活用して復活させることもできます。生地から5〜10cm以上離して温めます。ドライヤーをかけ過ぎてしまうと、生地や骨などが劣化する恐れがあるため、様子を見ながら温めすぎないようにしてください。

 

撥水加工を復活させるためにドライヤーが有効です。

 

 

使用後の保管方法

 

傘は水に濡れたまま傘を保管すると、撥水(または防水)加工が弱まったり、骨が錆びたりするため、使用後もお手入れ後もきちんと乾かす必要があります。直射日光があたる場所や湿気の多い場所は、劣化や変色の原因になるため、必ず風通しのいい日陰で傘を広げて陰干ししてください。

乾いた後は、ネームバンドで傘を束ねて収納します。保管も湿気の少ない場所がおすすめです。 

 

 

必ず風通しのいい日陰で傘を広げて陰干しをしてください。

 

 

 

 

傘のブランド一覧

 

ANATOLE PARIS(アナトールパリ)の商品一覧

ANATOLE PARIS(アナトールパリ)

ANATOLE PARIS(アナトールパリ)は、ブランドの創設者であるDavid Kapikianが、学生時代を過ごしたイギリスで、ほとんど毎日雨が降り、自分のおしゃれなスタイルを楽しむことができないと感じていた経験から誕生した実用的でおしゃれな傘のブランドです。
傘の使い捨ての問題にも注目、過剰生産、過剰消費をなくすことを目指し、丈夫でお気に入りになる傘を作ることに情熱を注ぐANATOLE PARIS。おしゃれで実用的な傘を選ぶことで、快適な雨の日を楽しみながら、持続可能な未来への一歩を踏み出せるようにと提案するブランドです。

 

KNIRPS(クニルプス)の商品一覧

KNIRPS(クニルプス)

世界で最初に折りたたみ傘を生み出した老舗ブランド、Knirps(クニルプス)。折り畳み傘は1928年にドイツのハンス・ハウプト氏が考案。数年後にはじめて商品化したのがこのKnirps社です。Knirpsの生み出す折りたたみ傘は、高い品質で多くの人を魅了し、誕生から長い年月を経たいまも、折りたたみ傘のトップメーカーとして走り続けています。また機能面の優秀さとあわせて、デザイン面でも高い評価を受け、『X1・エックスワン』シリーズは2004年『ISDA賞』、2005年にグッドデザイン賞を受賞。実用性のみならず見た目の美しさを追求する真摯な姿勢に、Knirpsの傘が世界中の人から長く愛される秘密があるのではないでしょうか。

 

KOUMORIUMBRELLA(コウモリアンブレラ)の商品一覧

KOUMORIUMBRELLA(コウモリアンブレラ)

KOUMORIUMBRELLA(コウモリアンブレラ)は、実用品であり、ファッションアイテムの一つとしての傘だけでなく、手にする人に伝統的な技術を用いて作る傘の良さを伝えることで、モノを大事にする気持ちを思い出させてくれるブランド。
傘職人の手仕事をしっかりと味わい尽くせるように極めた、シンプルで飽きのこないベーシックな傘、それもコウモリ傘だけを作る潔さで、洗練された黒の美しい傘ブランドです。

 

 KOMIYA(コミヤ)の商品一覧

KOMIYA(コミヤ)

小宮商店が創業した昭和初期は、日本の庶民が使う傘と言えば、竹の骨組みに和紙を貼り油を塗った「番傘」が一般的で、 鉄製の骨に絹や綿などの生地を張った「洋傘」は一部の限られた層しか持つことのできない高級装飾品でした。創業者・小宮宝将はそんな中で、自身の出身地である山梨の甲州織を使った洋傘の製作を始めました。これがKOMIYA(コミヤ)の傘の原型です。その後、常に現状に満足せず、新しい改革的な技術を織り交ぜてきました。そんな歴史背景の中で、守り続けられてきたKOMIYA(コミヤ)の傘。「品質、信頼、改革」というキーワードのもと、日本の熟練職人ならではの丁寧な手仕事が感じられる、ずっと使っていたくなる「一生もの」の傘を生み出し続けています。

 

ZUTTO(ズット)取扱商品一覧

ZUTTO(ズット)

"ずっと愛着をもって使い続けられるモノと出会いたい”、"出会ったときの嬉しさを共有したい”。ZUTTOは、そんな思いからはじまったセレクトショップです。日本のもの、世界のもの、手仕事から生まれるもの、素材にフォーカスしたもの、技術を要するもの、様々な「もの」をご紹介する中で、「もっとこういうものがあればいいのに」という思いに至ることがあります。その、「もっと」の部分にこだわって作ったオリジナルアイテムをZUTTOブランドとしてご紹介しています。

 

hatsutoki(ハツトキ)取扱商品一覧

hatsutoki(ハツトキ)

「播州織物の反物を解き、初めて触る感動をそのまま伝えたい」と誕生したhatsutoki(ハツトキ)は、綿織物の国内最大の産地、兵庫県西脇市で生まれた播州織物のブランドです。hatsutokiは特別に細い糸を使い繊細な色合い、大胆な色使の表現、そして風合いにこだわった生地で服づくりを行い、コットンとは思えないようなとろける風合いの、気持ちの良い手触りを実現しています。はじめて触れた時、「これが本当にコットン?」と驚き感動する手触りです。
wonderful basicという、普遍的で長く愛用されることを前提とした商品製造を行っていること、また周囲の自然の景観や色、音など五感で得られる全てからインスピレーションを受けて作られるデザインに無限の可能性を感じます。

 

FOX UMBRELLAS(フォックス アンブレラズ)取扱商品一覧

FOX UMBRELLAS(フォックス アンブレラズ)

 

1868年、イギリスで誕生したFOX UMBRELLAS(フォックスアンブレラズ)は、創業以来、品質と技法にこだわるシンプルで美しい傘を作り続けます。1947年、小型パラシュートを製作していたFOX UMBRELLAS(フォックスアンブレラズ)は、パラシュートの残材ナイロンを利用して、世界で初めて化学繊維の傘を開発しました。FOX UMBRELLAS(フォックスアンブレラズ)が考案したU字断面のスチールフレームは世界基準となった骨組みの構造です。曲面のバランスは当たる雨を柔らかく受け止め、水滴を傘の外へと導くように計算されています。
FOX UMBRELLAS(フォックスアンブレラズ)は、傘の元祖として現代に残るブランドなのです。

 

槙田商店(まきた商店)取扱商品一覧

槙田商店(まきた商店)

1866年創業の傘生地、服地を製造するメーカー槙田商店(まきた商店)。生地を生み出す技術は、業界でも群を抜いて優れ、先染めのジャカード織りの絵柄は、発色も良く、立体感が生まれ高級感がでます。気品溢れる甲州織り生地を使用した傘は、さしている人も絵柄を楽しむことができます。
傘もただ雨露をしのぐだけの『モノ』ではなく、
『もっていて楽しくなる傘』
『ちょっと素敵に見える傘』
『大切に使いたくなる傘』
になるように、槙田商店(まきた商店)は、お客様に満足して頂く商品・サービスを考え、作り、買って頂ける製品づくりにこだわります。
ずっと大切に使いたい傘を作るというブランドの想いが伝わる槙田商店(まきた商店)です。

 

wakao(ワカオ)取扱商品一覧

wakao(ワカオ)

1938年・昭和13年、傘職人である若尾定正氏により創業された「かさ工房WAKAO」。
当時の東京は傘の主要な生産地でしたが、現在ではわずかに残る希少な日本の傘工房です。一つひとつの素材選びにこだわりを貫き、生地の断裁から仲縫い/骨組み/手元付け/仕上げまで何十にも及ぶ工程を、それぞれの熟練した職人たちの手で丁寧に作り続けています。道具としての傘ではなく生涯大切にされる傘作りは、軽さ・丈夫さ・広げても閉じても美しいフォルム、全体がバランスよく調和することが重要視されています。

 

 

 

 

 

投稿者: 岩本 日時: 2024年06月27日 15:00 | permalink

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