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ラフィアやストローなどの天然草木素材は自然な風合いが魅力ですが、その素材の美しさを保つために適切なお手入れと保管が重要となります。
この事典では、汗ばむ季節に使うことが多いため、その日常のお手入れのコツや汚れがついたときの対応方法、保管方法についてご案内します。愛用品をより長く使い続けるための参考にしてください。
ラフィアヤシの葉を原材料としています。軽量でありながら丈夫で、柔軟性と耐久性がありますが、水には弱い素材です。
小麦や稲などの穀物の茎を原材料としています。ラフィアと似た素材特性で、夏に快適です。軽量ですが水に弱い特徴も同様で、柔軟性や耐久性はあまりありません。
成長が早く再生力に優れた竹は密度によって異なりますが、ラフィアやストローに比べると重さがあります。非常に硬く、耐久性と耐水性がありますが、柔軟性はあまりありません。竹の繊維を使用したものや密度が低いものは通気性があります。
帽子やバッグは、馬毛や山羊毛などの柔らかいブラシを使って、上から下に向かって網目に沿ってブラッシングします。これによりホコリや砂を取り除くことができます。
劣化を防ぐためには、目に見えないこうした汚れを取り除くことも大切です。
天然素材のため、小さなささくれが出てくる場合は、無理に引っ張ったりせず、糸切りバサミなどでカットしてください。その際、本体の編み目を切らないように注意しながら行ってください。丁寧にお手入れをすることで、ささくれの広がりや割れの広がりを最小限に防ぐことができます。
汗には水分が含まれており、湿度が高い状態を作り出します。カビは湿気を好むため、汗をしっかりと取り除くことで、カビの発生を抑えることができます。
帽子の内側にサイズ調整やスリップ防止、汗止め用の布テープが貼られている場合には、水を含ませた布タオルで拭き取ってください。
その後、形を整えしっかりと乾燥させることで、カビの予防になります。
帽子やカゴバッグの内側などの布地には、定期的に少量の消臭スプレー(ファブリックスプレー)をかけることをおすすめします。本体(天然素材部分)は水に弱いため、本体にかからないよう十分に気をつけながらご使用ください。なお、製品の取扱表示に従い、色移りなどもある可能性がありますので、目立たない箇所で試してみることとをおすすめします。
汚れが気になる場合は、軽く濡らした柔らかい布で拭いてください。
中性洗剤を10倍に薄めたものを使うと効果的です。
その際、帽子本体に染み込まないように、強く押し付けずに軽く拭いてください。
天然素材は水に弱いため、雨の日の使用は控えてください。
濡れてしまった場合は、形を整えて直射日光の当たらない風通しの良い場所で平干ししてください。
シーズンオフの保管方法として、直射日光や高温多湿を避け、風通しの良い場所に保管し、中に薄紙を詰めるか帽子用のスタンドを使って型崩れを防いでください。
※印刷された紙や色紙は帽子に色が移る可能性があるため使用しないようにしてください。
クローゼットや収納スペースなど湿気がこもりやすい場所には除湿剤を使用することをおすすめします。
湿気の多い日は、一度クローゼットから出して風を通したり、湿気取りのようなものを交換してください。
なお、春夏の間も日向に置いておくと、日焼けや染色したものは褪色する可能性があるため、置き場所にご注意ください。
さらに、不織布の袋に入れるか薄い布をかけてほこりからガードし、通気性を確保するためにビニール袋は避けてください。
季節に合わせたアイテムを丁寧にお手入れすることで、毎年心地よくご愛用ください。
▲Tiffany Sr Panama Straw(パナマストロー帽)
刃先が沿っているため生地を傷めずに切れることから細かい作業がしやすく、切れ味抜群で、女性の手にもフィットする大きさに刃先は安全設計と誰でも使いやすいように配慮されている石宏製作所の優しいハサミです。
20年30年と長く使うことができるように、刃研ぎや修理も対応してもらえる点も安心です。
馬毛を使用しています。毛がとても柔らかく、ラウンド状に綺麗にカットされたブラシの毛にほこりが絡み逃しにくい仕様です。
このコットンネルは脱色や染色を施していない未さらしのコットン100%でつくった柔らかいフランネルです。
◆天然樟脳
九州産の樟(くすのき)だけを原料に、いくつもの作業工程で作り続ける天然の樟脳は、一つ一つ手漉き和紙に包まれています。そのまま、クローゼットに入れて置くだけで、大切な製品を樟の爽やかな香りで守ります。
1980年の初めにオーストラリアのシドニーで誕生したブランド。天然素材を使用した、シンプルで機能的な帽子と鞄のブランドの「ヘレンカミンスキー」の、自然や素朴をテーマとした型にはまらないオリジナルのコレクションは、米大統領夫人をはじめ、世界中の人々に愛用されています。
マダガスカル島に産まれた三姉妹の長女コリンヌは島の特産物であるラフィアを使用した最初のコレクションが成功を収め、コリンヌと、フランス人の双子の姉妹であるシルヴィーとミリアムが加わり、フランス・パリを拠点とするサンアルシデ社としてSans Arcidet(サン・アルシデ)が生まれました。Sans Arcidetのものづくりは、マダガスカル島の人々に仕事を通して自立した生活を与えることで、村の生活の向上を目指しています。また、環境にも大きな関心を寄せており、作業場で使用する水にも浄化装置を設置し、地域の池や田園の保護にも努めています。
2007年にスタートしたVlas Blomme(ヴラスブラム)。ブランド名は、ベルギー・フランダース地方の言葉であるフラマン語で「リネンの花」を意味しています。数世紀に渡りリネン産業の中心地として栄えてきたベルギー・Kortrijk(コルトレイク)のリネンを使用した、ナチュラルかつモードな服を展開し、良質なリネンを求めた末に出来上がった製品はロンドン、パリ、ニューヨークなど、世界のトップレベルの店でも扱われています。
pcnq(パークニック)は、服飾雑貨のメーカーが開いた小さなセレクトショップから生まれた帽子ブランド。シンプルながら、内側の見えない部分にもこだわり、外にアピールするよりも被る人が楽しめる帽子づくり。pcnq(パークニック)が目指すものづくりは、素材の表情を引き出すことで、使う人のスタイリングの一部として溶け込むこと。まるで空気のように温かく自然な帽子を作っています。
オーストラリアの現代的でファッショナブルな感性やデザインを、「マダガスカル特有の技術の人間性と芸術性」で真摯なものづくりへと落とし込むTANORA(タノラ)。レースは伝統の手工芸であるかぎ針編みで作られ、織り機も含め受け継がれてきた伝統技術を維持継承するために職人の育成にも力を入れています。マダガスカルの工房では適正な労働環境と賃金を約束し、職業支援や生活支援を伴った継続的な雇用を行っている、真摯な姿勢を持つブランドです。
1900年代初期、CTHエリクソン社は事業を大幅に拡大。 帽子の販売だけではなく、自社ブランドを立ち上げ、帽子のデザインと生産を始めました。
当時スウェーデンボールレンゲ地区最大の企業となり、街を活気づける中心的な存在となり、大人から子供、そして次の世代をも楽しませる帽子として愛されてきました。そうしたCTH 1885(シーティーエイチ1885)は、今も、当時の活気ある歴史の話を人々が受け継ぐ信頼の帽子ブランドです。