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短期間で成長し持続可能な竹は、丈夫さと軽さ、衛生的に長期間の使用に耐える特徴から昔から日本人の暮らしに寄り添ってきた素材で、キッチン用品でも様々なものに竹が使われています。例えば、ザルや菜箸、せいろの蓋なども竹で編まれていました。落としても割れない安心感に、使い込んでいくと飴色になる点でも長く使う楽しみがあり、環境に配慮した素材としても最近注目されています。
昔の日本の台所には、竹のカゴやザルなどが多くありましたが、プラスチックやステンレス素材に変わって、竹が使われる調理器具は少なくはなりましたが、味が出るという点では、他の素材にはない特徴です。
竹製品の取り扱いはさほど難しくありません。竹の繊維が細かいため、使用後にきちんと洗うこと。中性洗剤を使用して洗うことができますが洗った後は水気を拭き取り、しっかりと乾かすことだけ気をつけてください。なお、表面コーティングの有無や使用目的に応じて、適切なメンテナンスが必要な場合もありますので、取扱説明書が付属しているものは、推奨するお手入れをしてください。
こうした網目が細かい竹製品は、隙間に詰まったものをきちんと掻き出せるようにたわしなどを使って洗ってください。汚れ残りや湿気はカビや黒ずみの原因になるためしっかり洗って、その後、乾燥させて保管することが大事です。
洗った後は、十分に乾燥させることが重要です。乾燥機などはご使用せず、風通しの良い場所でしっかりと乾燥させてください。
また、お箸やカトラリー類は、塗装が剥げたところから、繊維の隙間に残った水気や汚れで黒ずみやカビの原因になることがあります黒ずんでしまったものはもとに戻せませんので、きちんと洗って乾燥させることが大事です。
インテリアなどで板状になった竹集成材の場合は、、柔らかい布で拭く程度で十分です。凹凸や網目があるカゴ類はブラシなどで埃を払うのがおすすめです。
収納用の竹籠の細かい網目に入った埃や汚れは、柔らかい筆やブラシ、OA機器用のエアーダスターを使用して取り除くのも良いです。
ささくれが見られる場合は、無理に引っ張らず、必ずはさみでカットしてください。また、何らかの衝撃で網目がほつれてきたような場合でも、頑丈な素材ですので、毛糸やリボン状にした端切れで網目を補強する工夫をすることで長く愛用できます。
表面に光沢や色がついた竹製品はコーティングされている場合があります。無塗装のものより、水分や汚れが染み込みにくく耐性がありますが、長時間の水に浸すことは避けてください。また、無塗装の竹製品同様に、洗浄後はしっかりと乾燥させることが重要です。
竹製品はオイルケアを行うことで竹のひび割れを防ぐことができます。専用の竹用オイルだけでなく、料理用のアマニ油やえごま油でもお手入れができます。(※サラダ油やオリーブオイルも使用可能ですが、乾燥しないため、十分に拭き取ることが必要です。)オイルは、柔らかい布に少量取り、竹の表面に薄く塗布して磨いてください。塗布した後は余分な油分を拭き取り、十分に乾燥させてから保管してください。
竹製品の表面を乾いた柔らかい布で優しく拭き、ほこりや汚れを取り除きます。竹製品が湿っている場合は、作業を始める前に完全に乾燥させてください。
清潔な布またはスポンジを使用し、少量の保護オイルを竹製品に均一に塗ります。オイルを少しずつ取り、竹の繊維に沿って丁寧に広げていきます。
オイルを塗布した後、別の清潔な布を使用して余分なオイルを取り除きます。
その後、風通しの良い場所などでしっかりと乾燥させます。
竹製品は湿気に敏感な素材です。夏に使うカゴバッグやインテリア用品など、長期使用しないものは通気性のある布や紙で包み、風通しの良い涼しい場所に保管することをおすすめします。シリカゲルや除湿剤も湿気対策におすすめです。
竹製品にカビが見られた場合、まずは乾いた柔らかい布でカビを取り除くことが重要です。すでにカビが広がっている場合は、アルコールや専用のカビ除去剤を使用するのが効果的です。アルコールは竹製品に対してダメージを与えにくく、カビを効果的に殺菌する力があります。
竹は農薬を使用せずに栽培されるため、稀に虫が発生することがあります。竹の内部に潜む虫は事前に発見するのが難しいため、虫食いの兆候が見られた際には、速やかに防虫対策を講じることが重要です。
虫食いを見つけたら、防虫剤を使用して駆除し、その後は通気性を確保して再発を防ぎましょう。また、虫が発生した箇所に熱湯(60℃以上)をゆっくりと何度もかけることも良いです。(水洗いしにくいものなどを除き)
竹製品のお手入れや保管には、毛の柔らかいブラシ、乾いた柔らかい布、シリカゲルや除湿剤、中性洗剤、専用の保護オイル(ワックス)、防虫剤などが役立ちます。
馬毛を使用したブラシは、毛が柔らかく、網目が多いインテリア用のカゴのお手入れに便利です。ナイロン製のブラシでも問題ありませんが、その場合は、柔らかい毛のブラシを選ぶのがポイントです。
柔らかい布ではタオルなども身近なものでありますが、パイルが竹のささくれにひっかかったりすることもありますので、毛足の短い布やコットンネルがおすすめです。
▲天然樟脳
九州産の樟(くすのき)だけを原料にした天然の樟脳は、カゴと一緒に入れて置くだけで防虫効果があります。
日本の竹細工
スタッフが長年愛用しているモノ。いろいろな方に愛されてきたモノ。実際に使ってみて本当に自信を持っておすすめできるモノ。そして、環境にやさしく、安心な素材。手に取れば分かる、作りの丁寧さ。そして、ずっとそばにおきたいと思える美しいデザイン。
セレクトショップとして日本でむかしから使われてきた道具たちをご紹介します。
公長齋小菅は、1898年に創業した、竹製品ブランド。
竹は古くから日本人の暮らしに寄り添ってきた素材で、自然からの贈りものです。公長齋小菅は、そんな竹をよく理解し、工芸品やくらしの道具を作り、生活文化を豊かにしたいと考えています。時代を越えても変わらない価値観や、感性などを忘れる事なく、ものづくりに取り組んでいるのが、公長齋小菅の魅力です。
TEORI(テオリ)は、竹林豊かな岡山県倉敷市で生まれたブランド。
数年で成長し、植林の必要がない「竹」。環境素材、エコ素材である竹の素材を生かし、環境に役立てるものを作りたいという思いから、岡山にゆかりのある6人のデザイナーと共に「竹集成材プロジェクト」が立ち上がりました。
そこで、竹集成材にまつわる様々な課題に挑戦し、その素材の特性に時間をかけて向き合い、独自性・機能性・コスト・美しさのバランスを備えたTEORI(テオリ)のインテリア雑貨や家具が完成しました。現代の生活にあった美しい竹製品を作り続けながら、竹素材を有効活用し、竹循環型社会を目指します。
1979年に大分県別府市で創業した南風工藝。現在は別府市の北側に位置する日出町で生産しています。南風工藝は、より品質にこだわったものづくりと適正価格での販売のための新しい仕組みで竹細工に取り組みたいという思いから、素材の調達から製造、販売まで自社で一貫して行っています。工芸品としてというよりも、暮らしの中で使う日用品として、使いやすく日常に寄り添う竹細工を作る、南風工芸。材料調達から製造販売までを一貫して行う会社は産地でも少ない中、山の管理から作家さんへの材料の供給まで行い、新たな視点から別府竹細工を未来へ繋いでいます。
今もなお高樹齢の大木が生い茂る信州木曽の土地で、良質木材「ひのき」「さわら」を素材とする木製品を生み出す山一(やまいち)。木であると嬉しいモノ、木でしか出来ない仕事をするモノを追い求めて、お櫃や手桶に代表される伝統的な製品から、まな板のように現代の暮らしにも馴染むプロダクトまでを手がけています。