まさにシンプルそのものの柳宗理のステンレスケトル。キッチンにおける佇まいが美しく、使い勝手を考え抜いたデザインが際立ちます。
使い勝手の良さを感じる
このステンレス製のケトルは、金属洋食器の加工で有名な新潟県燕三条周辺に散らばる15箇所の町工場を経由して出来上がります。 すべて熟練工の手により、少しづつ完成させていく大変手間暇のかかった代物です。
一般的なやかんよりもお湯が早く沸く工夫が為されているのが特徴で、その理由は熱回りを良くするために底を広くしていることにあります。言われてみれば簡単なことですが、火にかける時間を減らすというエコロジーな考えは、ただ沸かすという役割以上に、一歩進んだ使い手の要望に配慮していることを感じます。
また、注ぐという一連の動作を出来るだけスムーズに行えるよう考えられており、斜めになったハンドルは手に馴染みやすく、指や手首に無理な力をいれなくても楽に注ぐことができるように配慮されています。 ハンドル部分は熱くならないこと、さらにIHにも対応している点も嬉しいですね。
温かく柔らかい人間味あふれるこのステンレスケトルのデザイナーは、日本を代表するプロダクトデザイナーの柳宗理。 やかん一つとっても、実用的な中に美を見出すという、こだわりを感じます。
デザインの力
柳宗理さんは1934年に東京美術学校油絵科に入学後、フランス人建築家ル・コンビュジェの「装飾のないところに真の装飾がある」ことを述べた本を読み、自分の進んでいく道を見つけたといいます。
売る側の論理ばかりが優先される消費社会を批判し、自分の眼力を信じて行動してきた柳宗理さん。モダン・デザインブームが再び来ようとも、つねに変わらずデザインを愛し、現在も現役で「創造」を続ける毎日なのです。
サイズ | 幅約24.4x奥行き19x高さ20.5(cm) |
容量 | 2.5L(実用水量:2L) |
素材 | 本体:ステンレス(つや消し)
ハンドル:フェノール樹脂 |
原産国 | 日本 |
箱有無 | 有
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Compatiability | Stove: o
IH: o Microwave: x Oven: x Dishwasher: x |
柳宗理は1915年東京に生まれ、千葉県我孫子の手賀沼の畔で育ちました。そばに白樺派の志賀直哉や武者小路実篤が住み、イギリス人陶芸家バーナード・リーチが週の半分過ごしていたその頃の柳家は、白樺派が集めた彫刻や絵が置かれ、様々な文人、芸術家が出入りし、西洋美術や日本の文学に触れられるところでした。
1934年、宗理は東京美術学校油絵科に入学。フランス人建築家ル・コルビュジェの「現代の装飾芸術」を読み、装飾のないところに真の装飾があることを述べたその本に、宗理は自分の進んでいく道を見つけます。
終戦後は工業デザインに着手し、1952年には毎日新聞社主催の第一回工業デザインコンクールで第一席に入選。その後、柳デザイン研究会を設立します。手掛けたデザインは、「バタフライ・スツール」や照明、オート三輪、陸橋、オリンピックの聖火台などと幅広く、ニューヨーク近代美術館(MoMA)やルーブル美術館などでは作品が永久保存されています。
商品 | 価格(税込) | 在庫 | 個数 | |
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